問題4
水質汚濁に関する物質とその影響の組み合わせとして、最も不適当なものは次のうちどれか。
| 物質 | 影響 | |
| (1) | ミクロキスチン | 肝障害 |
| (2) | 硝酸性窒素 | メトヘモグロビン血症 |
| (3) | カドミウム | 中枢神経疾患 |
| (4) | メチル水銀 | 水俣病 |
| (5) | フミン質 | トリハロメタンの生成 |
解説
(1)ミクロキスチンはミクロキスティス属を中心としたシアノバクテリアにより生成される毒素で、強い肝臓毒活性を示している。ミクロキスティス属は富栄養化が進んだ湖沼等においてアオコを発生させることで知られている。よって、組み合わせは適当。
(2)ヒトを含む動物が硝酸性窒素を摂取すると体内で亜硝酸製窒素に還元され、これが血液中のヘモグロビンと結合しメトヘモグロビンを生成する。メトヘモグロビンは酸素運搬能力がなく、体内が酸欠状態となる。これがメトヘモグロビン血症である。よって、組み合わせ適当。
(3)カドミウムはイタイイタイ病の原因となった物質である。長期間にわたりカドミウムを摂取すると腎機能が低下する。特に近位尿細管という器官に影響がある。近位尿細管は体に必要な物質を尿から再吸収する機能があるが、この機能に障害を起こし、体内に留めておくべき物質が体外に排出される。また、腎機能の低下によりカルシウムの吸収量が低下し、骨密度が低下していく。よって、組み合わせは不適当。
(4)メチル水銀はメチル水銀中毒症を引き起こす物質で、日本では水俣湾周辺の工場から排出されたメチル水銀に汚染された海産物を長期間に渡り摂取した周辺住民の間で集団発生したことにより水俣病と呼ばれている。よって、組み合わせは適当。
(5)フミン質は主に植物等が微生物の分解過程で生成される高分子物質。前述の以外にも水中に流入した有機物や水生生物由来のもの、都市排水由来のものもある。水道水中に存在するフミン質は浄水過程で使用される塩素と反応し、トリハロメタンを生成する。よって、組み合わせは適当。

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